150131 sansaku rogo T.jpg散策しているような日常のなかで、素晴らしいものが見つけられたらうれしい。
そんなことを考えながらブログを書いています。

2005年12月18日

建築確認ってなによ?

また、建築の話です。(ちょっと硬い話になってしまいました・・・ゴメン・・・)

建築確認制度ってよく分からないですよね。
知っていることを書いてみようと思います。

間違いがあると思いますが、ご容赦を。

昭和25年、アメリカの占領下にあった日本で従来の「建築物法」を廃止、「建築基準法」が施行され、この制度が発足されました。建築の基準が米国に似ているのは、そのせいかもしれません。
当時、許可ではなくて「確認」としたユニークな(?)制度と言われていたそうです。
許可、認可よりも軽い行政処分として考えられました。
それは、建築において必要最低限の基準を定めた法に基づく審査をする制度だったからです。許認可とするのは馴染まないとの判断でした。

以降、建築確認制度は半世紀以上続いています。

都道府県などの地方自治体の首長が任命した建築主事が建築確認を行います。建築主事は一級建築士の資格を持った人(同等の知識のある人)が国家試験を受けて、合格した人がなります。
また、建築主事がいる地方自治体を「特定行政庁」といいます。
建築基準法での許可等は特定行政庁としての首長が行い、建築確認は建築主事が行います。(民間の確認検査機関については後で触れます)

建築確認は、木造など小さな建物は1週間、その他のコンクリート造などの大きな建物は3週間で下りることになっています。その期間内に消防署の審査(消防同意といいます)も行われます。
長いか短いかは主観によると思います。

ちょっと話が逸れますが、建築基準法の草案作業をされていたメンバーの一人で自治体出身の方の話です。
この方は建築主事が十分に避難防災規定を審査できると主張していました。旧国務省の考えは消防にも審査させなければ安全の担保が出来ないと主張。GHQの判断は消防同意を制度に入れるということでした。非常に悲しい思いをしたそうです。
GHQは、地方自治の拡充を考えていました。でも、当時は地方自治体の実力は認めていなかったようですね。

先に書きましたように、建築確認は建築において必要最低限の基準を定めた法に基づく審査をする制度です。
地方自治体は建築場所の近隣住民などの要望(近隣住民への事前説明の義務化など)に応えるために、条例や指導要綱などを定めて対応しています。しかし、これらの条例などと建築確認とは制度上無関係です。
建設行為に障害となる条例などが出来ると業界団体が国交省(旧建設省)に申し入れをしたこともあって、国交省(旧建設省)は常に建築確認と無関係な民事を関連付けないようにと通達しています。

建築確認は典型的な羈束行為なのです。
難しい言葉ですが、羈束行為とは裁量の余地が無い行政行為のことです。つまり、裁量権は認めらない、法の機械的執行を求められるのです。言い換えれば機械的に処理できる機関であれば行政が行わなくても結果は同じだと言うことです。
さらに、先に書いたように期間が3週間かかることの業界団体の忌避。
中曽根民活以来の流れ(現政権でもそうですね)から建築確認の民間開放が決められたようです。

民間の確認検査機関は、1999年から制度化。報道によると、国・自治体指定は123機関あるそうです。
民間開放の良し悪しは分かりません。判断するには時間が必要でしょう。

民間開放するに当りイギリスの制度を参考にしたようです。ただし、保険制度の部分は無視されたようです。
フランスでも保障制度が義務付けられています。
つまり、保険会社の審査(厳しいそうです)があるのです。保険会社が入るのが良いとは言えませんが、セーフティな措置が必要でしょう。

社会資本整備審議会に専門部会を設置して確認制度の見直しをするそうです。期待したいですね。
ただ、部会のメンバーを見ると役所主導で進む気がします。

長文、失礼しました。憶測の部分もあります。ご注意を。

最後に、私は今回の耐震強度偽装事件には非常に怒りを覚えていること、不動産や建設業界とは全く関係していないことを言っておきたいと思います。念のため。

この関係の記事もこれで最後にします。(調べるのが大変なので・・・笑)
posted by MOTO at 01:27| Comment(2) | TrackBack(0) | 独り言・2005〜06 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして。
私も、現在の建築基準法の最大の欠陥部分は、建物の損害保険の強制加入が義務づけられていない部分だと思います。
そして、もし保険制度を導入するのであれば、検査機関の出資者には、その保険会社に連帯責任が及ぶ出資を義務づければ、一部のノータリンが提言している「二重の検査機関」などは設立する必要などないと思います。
Posted by スパイラルドラゴン at 2005年12月18日 09:49
スパイラルドラゴンさん、コメントありがとうございます。
社会資本整備審議会の専門部会でどのような結果をだすか注視したいと思います。
Posted by MOTO at 2005年12月19日 00:34
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