
ラフの曲は日本初演だということです。私は、初めて聴く曲でした。
3曲とも美しい旋律の曲です。
ラフの曲は美しすぎて・・・驚きました。
ラインベルガーの曲は、パイプオルガンでの演奏。久しぶりにパイプオルガンの音色を聴けて得した気分。
ロマン派の曲を堪能、良い演奏会でした。
新日本フィルハーモニー交響楽団・トリフォニー・シリーズ
第416回定期演奏会
オッフェンバック 喜歌劇『天国と地獄(地獄のオルフェ)』序曲
ラインベルガー オルガン協奏曲第2番ト短調Op.177
ラフ 交響曲第5番ホ長調「レノーレ」Op.177(全曲日本初演)
指 揮 下野竜也
オルガン 小林英之
会 場 すみだトリフォニーホール (2007年5月25日、26日)
オッフェンバック(Jacques Offenbach ドイツ語読みだと、オッフェンバッハ 1819〜80)は、ドイツ生まれのフランス人作曲家。チェロ演奏者としても有名でした。
今回、演奏された喜歌劇『天国と地獄(地獄のオルフェ)』序曲は日本では有名な曲。カステラメーカーのCMに使われていました(♪カステラ1番、電話は2番・・・♪ だったかしら?w)。
ラインベルガー(Josef Gabriel Rheinberger 1839〜1901)リヒテンシュタイン生まれ。ドイツで活躍した作曲家、オルガン奏者。オルガンソナタを数多く作曲しています。
ミュンヒェン音楽大学の教授をしていました。フンパーディンクやフルトヴェングラーの師匠なのだそうです。優秀な教授だったんですね。
ラフ(Joseph Joachim Raff 1822〜82)スイスのピアニスト、作曲家。
指揮をした下野さんのインタビューと、パンフでも紹介されているのですが、当時の大指揮者・ビューローが未来を担う作曲家としてあげた5人が、ブラームス、サン=サーンス、チャイコフスキー、ラフ、ラインベルガーだったそうです。
当時、ラフとラインベルガーは活躍していたんですね。
『レノーレ』 7年戦争(1756〜63)のときの話。若い娘・レノーレの恋人が出征する。戦争に勝利し、兵士たちは帰還するが、その中にその恋人はいなかった。レノーレは絶望、神を冒涜する言葉を吐く。その晩の真夜中、騎馬兵姿の恋人が現れる。これから婚礼の場所まで行かねばならないと言い、黒い馬にレノーレを乗せて風のように駆ける。レノーレに「死者は速く駆ける」と言いながら。朝一番の鶏が鳴く頃、墓場に着く。墓からは死者たちが起き上がり、恋人が着けていた鎧が崩れ落ち中から骸骨が現われる。大地が口を開けてレノーレを飲み込んでしまう。恋人たちは浄化され神の元へ召される。・・・・・・こんな話だったと思います。
この話は、主題として色々な人が取り上げています。絵画にもなっていますね。
ラフの曲は、叙情豊かに、美しい旋律に乗せて、この物語が展開していきます。圧倒的な喜びと、悲劇への予感。兵士たちの行進、恋人との別れ。馬の疾走、死と浄化。
いい楽曲でした。
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