私が10代のとき(大昔です)、先輩にヒマなら来いと都内某所に連れて行かれた。
人手が足りないというので、何かのイベントの手伝いだと思っていたら・・・デモだった。
これは嫌だといったのだが、警察の許可もある普通のデモだから心配ないと有無を言わさず隊列に入れられた。
当時、私が持っていたデモのイメージは、TVニュースで見たメーデーの行進のようなもの。パレードの延長だと思っていた。
しかし、いざ始まってみると、機動隊がデモ行進を包囲、小競り合いが始まり、ジュラルミンの盾を使って叩きはじめた。盾の面ではなく、縁で縦方向に打ち付けてくるので凄く痛い。すねを狙われ歩けなくなりそうになる。
そのとき、前方で信じられない光景が目に入った。
機動隊員がデモに参加していた男の後ろに近付くと何の警告もなく警棒で頭部を殴打、男は棒が倒れるように倒れた。意識不明になって倒れている男に蹴りを入れた機動隊員は次の獲物へ襲いかかろうとしたが、男の仲間たちが状況に気付き応戦。
殴打された男は、意識不明のまま仲間たちに引きずられるように離脱していった。
“なんなんだ、これは”
ヘタレな私はビビッて無理矢理隊列から離脱、機動隊に追いかけられながらも走りに走って逃げた。(当時は足が速かったんですw)
後日、聞いたところによると確かに正規の手続きを取って許可を得たデモ(主催者は多数の国会議員を有する政党)だったのだが、デモの中心人物と警察の責任者の折り合いが悪かったらしく、挑発されたらしい。
(殴打された男は仲間の車で病院へ行き手当てを受け、翌日には意識も戻って、大事には至らなかったそうです)
私は人手不足だからと説明もなくデモに入れたらたことで、その先輩とそのグループが嫌いになった。
警察に嫌悪、不審を持ったのもこのときからでした。
後になって、仕事の関係で何度も警察署、警視庁に行くことになるのですが、このトラウマは消えることはありませんでした。建物の中に入ると意味もなく挙動がおかしくなり、重〜〜い気持ちになる。(笑)
今の日本では、平和的なデモ行進しか見当たらないですよね。
しかし、私の時よりも更に数十年(?)遡れば、日本でも死者が出たこともあった。
ミャンマーの軍事政権による民主化運動弾圧に抗議するデモと集会、そして武力鎮圧の報道を見て、なぜか昔のことを思い出してしまいました。
最後になりましたが、取材中に射殺されたジャーナリスト長井健司さんのご冥福をこころよりお祈りいたします。
また、現地で被害にあわれ怪我を負った方、亡くなられた方に、お見舞いとお悔やみを申し上げます。
そして、一日も早く現地の方々に幸福で平和な生活が訪れることを願ってやみません。
日本でも殺伐としたニュースを目にしますよね。
勝ち組とか負け組とか・・・人格者よりも富裕者が尊ばれる世相も遠因があるのかもしれません。
ある意味、今の日本の方が嫌な時代のような気がします。