150131 sansaku rogo T.jpg散策しているような日常のなかで、素晴らしいものが見つけられたらうれしい。
そんなことを考えながらブログを書いています。

2010年03月08日

タイ、マレーシア、シンガポールの旅(1)鉄道の旅

タイ、マレーシア、シンガポールをサックリと旅してきました。

今回の旅行は「鉄道に乗って移動すること」が第1の目的。
最初はマレー鉄道(バンコク−シンガポール間)を完乗しようと考えていました。
そこで、調べてみたら、『シンガポールとマレーシア、タイというエキゾチックな魅力に溢れる国を走り抜ける情緒豊かな豪華列車がアジアのオリエント急行、イースタン&オリエンタル・エクスプレス(E&O)』という素晴しいものが見つかった。(HP
で、料金が、
< バンコク ←→ シンガポール ¥258,000〜¥518,000 >
・・・・・・無理。(貧乏が憎いw)
ということで、自力で列車旅行をすることに。

100129 マレー.jpgそう決まってから、地図を眺めていると・・・鉄道はバンコクからチェンマイまで繋がってるなぁと気がつき、色気を出してしまったww。

タイ北部のチェンマイから南に下ってシンガポールまでの列車の旅をしようと考えたわけです。



タイやマレーシアでは、鉄道移動よりも長距離バスで移動するほうが便利なんです。値段も安いし、比較的に快適だし、本数も多いし。
ではなぜ私は鉄道移動をしたかったのか? それは、ただ単に列車の旅が好きだからですww。

タイ国鉄のチケットはネットでは予約できません。タイに着いた翌日に、『チェンマイ→バンコク』と『バンコク→バタワース(ペナン)』のチケットを購入するため、バンコクのフアランポーン駅へ行きました。
メインホール正面に当日券売り場があります。その右に通路があり、奥へ行くと予約券売り場(Advance Book)がありました。
100208 hualampong.jpg

『チェンマイ→バンコク』は予定していた列車が満席でした。その列車の1本前の寝台列車なら空いているというので、そのチケットを購入。
『バンコク→バタワース(ペナン)』のチケットは希望とおりの列車のチケットが買えました。
100216 thai rail tiket.jpg


バンコク、メーホーンソーン、チェンマイを観光してから(このことは後ほどのエントリーで)、いよいよ鉄道移動の始まりです。
ホテルを出てから荷物を持ってチェンマイの街をウロウロしていたのですが、じきに疲れw、早めに駅に行くことに。

100216 chengmai station.jpg


出発するチェンマイ駅はタイ国鉄・北線の終着駅です。待合室は屋根があるもののオープンエア。日中は暑いです。
2月某日、チェンマイ16:30発のバンコク行き。

100216 thai rail noth.jpg


1時間前には列車はすでにホームにいて、乗車可能でした。助かった。

100216 thai rail noth in.jpg
夜になるまでは座席になっています。
この後、棚状になった上段の寝台を下ろし、下段はシートを動かして寝台に。

私が早く乗りすぎたのか、車内では乗務員が着替え中でしたw。列車内で着替えているんですね。
改札はありません。列車内でチケットのチェックを受けました。

列車は7分遅れで出発。乗客は9割方がタイ人でした。外国人は少なかった。
しばらくすると、食事のメニューを持った乗務員が回ってきます。多くの人たちが注文していました。注文したものは食堂車から運んできてくれます。あっという間に車内は良い臭いで充満w。
残念ながら、私はコンビニで買ってきたパンを食ってましたw。
100216 thai rail noth bed.jpg

午後7時30分ころにベッドメイク。チケットを買うときに下段を希望したのですが満席だったので、苦手な上段の寝台を使うはめに。上段は天井が低く、窓もないので面白くない。
食事も終わり、ベッドもできたところで、近くにいたタイの人たちが陽気に歌い始めました。おじさんがハーモニカを吹くと、周りの人たちがそれに合わせて歌ってた。和みます。私は曲が分からず歌えませんでしたが(当たり前だw)、手拍子で参加させてもらいました。言葉は通じなくても、仲間に入れてもらえて楽しめるところがこういう旅の楽しみでもあります。
周りを見ると、トランプをしていたりして、各グループが思い思いに遊んでた。

楽しんでいた人たちも、9時を境にピタッとお遊び終了。静かになりました。モラルがありますね。
私も10時過ぎにはカーテンを閉め、寝ておりました。おかげさまで、翌朝5時には目が覚めたw。

バンコクには7:00過ぎに到着。聞いていたほど遅れず、20分ぐらいの遅れですみました。
この列車は、乗客の人たちが気さくで優しく、陽気。私がトイレに行くときも荷物も見ていてくれた。
楽しかったです。

同じ日の午後には、タイ国鉄・南線に乗って南に向かいました。
発車まで7時間以上時間があったので、フアランポーン駅の荷物預かり所を探すことに。正面玄関から待合ロビーに入ってすぐ左、後ろの奥のほうにありました。ちょっと分かり辛いところにあって、ウロウロしてしまった。
そこは預かった荷物を棚に置くだけなので少し不安がありましたが、重さに負けて預けることにw。私の荷物は大きくないので、1日30バーツ(90円ぐらい)でした。
市内をフラフラし、昼食を取ってから駅に戻りました。

100217 thai rail south.jpg


バンコク14:45発、マレーシアのバタワース行き。国際列車ですね。
チェンマイ駅とは異なり、バンコクのフアランポーン駅は広く、ホームがいくつもあります。駅の係員に切符を見せて、乗る列車を確認。そのときに1時間前から乗車できると教えてくれました。

今度は、寝台2等車の下段。列車は15分遅れで出発。

100217 thai rail south in.jpg乗客の半数が外国人。タイ人が多かった北線とは雰囲気が違っていました。なんだか静か。
食事を頼む人も疎らで、陽気に遊んでいる人もいなかった。
遊べないので(笑)、外を見て過ごすことに。タイの田舎の風景は結構雑然としていました。それでも、なんだか懐かしいような、ゆったりとした感じが良い。
夕方になると、夕陽が鮮やかに見えました。あんなに赤くて大きな夕陽を見たのは本当に久しぶり。しばらく忘れられそうもない美しい夕陽でした。

100217 thai rail south bed.jpg

午後7時過ぎにベッドメイク。南線の下段は北線よりも幅が広かった。ゆったり出来る下段で、ほんと、よかった。
ベッドに横になりながら、通過する駅の様子や街の様子を見ていました。暗くなってくるに従って人気がなくなり、淋しい感じに。この日も早めに寝ました。

翌日、7時過ぎにパダンブサル駅到着。駅舎内のタイとマレーシアのイミグレで出入国審査(イミグレのことは別のエントリーで紹介しますね)を受けました。

列車に戻るとベッドは座席に戻してありました。
1時間あまりの停車後、いよいよマレーシアに。
この時点で30分遅れ。まあまあの運行ですね・・・・・・と思っていたのですが、マレーシアに入ってから、列車が動かなくなった。
アロースター駅で何故か1時間半も停車。なぜ動かないのか乗務員に尋ねても、笑うだけで答えてくれない。タイからマレーシアに入って、乗務員がタイ国鉄からマレー鉄道(KTM)に変わってから、なんだか緩い感じになりました。なんともやる気のない勤務態度。
たびたびの停車が続き、その都度イライラしながら動くのを待つのですが、そのうち諦めが・・・w。
結局、終点のバタワースに着いたのは15:00、3時間の遅れ。この遅れについての説明は一切なしでした。
時刻表では、バンコクから国境の駅バダンブサルまで約17時間。この区間の遅れは30分程度。素晴しい。
一方、バダンブサルからバタワースまで定刻では約4時間。この区間の遅れが2時間30分。なんと63%増しですな。なんだかなぁ。
変な乗客がいたり、列車が動かなかったりで、南線は北線ほど面白くありませんでした。とはいえ寝台列車にまあまあ楽しめたけど。

バタワース駅から近くのフェリー乗り場へ行き、「宿も決まっていないのに、こんなに遅れやがって」とブツブツ言いながらw、船でペナン島に。
ペナンで5日間ほど沈没(?)してしまってから、再び、列車移動です。バタワースからシンガポールまではマレー鉄道に乗ります。
チケットはインターネットで事前購入可能なのですが、今回の旅は事前に日程を決めないで出発してしまった関係で現地購入しました。じつは、マレー鉄道のダイヤは1月に変更になっていました。ネットでは変更になったことは分かるのですが、詳細が分からなかったんです。
駅の窓口で聞いたところ、『バタワース→クアラルンプール』は夜行があるのですが、寝台車はないとのこと。仕方ないので、バタワース23:30発、クアラルンプール翌6:40着の2等シート席を購入。
『クアラルンプール→シンガポール』は寝台車があるということで、セントラル・クアラルンプール22:30発、シンガポール翌8:20着の2等寝台下段を購入しました。
100222 KTM tiket.jpg


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バタワースは田舎駅です。列車はウィークデイだと1日に3本しかありません。乗る列車を間違える心配はゼロw。

100222 batterworth time t.jpg
少し早めに駅に到着。ペナンからのフェリーを降りた乗客は、私を除いて全員バスターミナルへ。やっぱり、バスのほうが便利なんだろうなぁ。
私だけが駅に向かいました。なんだか淋しいww。
バタワース発の列車は、クアラルンプールから来る列車が折り返してクアラルンプールへ戻ります。私が乗る列車は、時刻表では21:50にバタワースに到着することになっていました。しかし、発車1時間前の22:30になってもその列車は到着していません。
22:40になって、やっと列車が到着。発車時刻は50分後だったので、これなら定刻に出発できると思っていたのですが、大間違いでした。
20分前、ホームに行っても乗車できる様子がまったくありません。車内は真っ暗。でも、用意はできているのだろうと、そのときは思った。
待つこと、それから1時間・・・・・・24時になって突然灯りが点き、やっと乗車できました(繰返しますが、時刻表では22:30発の列車です)。この間、インフォメーションは全く無し、もちろん乗車するときも無し。乗客の自己判断で乗りこみましたww。
で、さらに驚いたのは、客が乗車した後から乗務員が乗り込んできて、モップで床の掃除やらを始めだした。オイオイ、この列車が駅に着いてから2時間、なにやってたの??

100222 KTM noth.jpg

列車は2時間半遅れの1:00に出発。
比較的に空いていて、私の隣は空席。深夜発の夜行列車だからか、車内は静かでした・・・始めのうちはw。寝ていたところ、途中駅で変なお兄さんが乗ってから騒がしくなった(ラジオ聞いてんじゃねーよ)ので、目が覚めた。その変なお兄さんにオッサン(乗客)が文句を言ったのをきっかけに、2人が口論に・・・。その後はよく寝られなかった。座席だったしね。
100222 KTM noth in.jpg結局、窓から外を見てすごしておりました。タイとは違う趣の田舎の街、畑。壁面などに原色を使うところとか、なんとなく植民地時代のなごりがあるような印象でした。

例のごとくw、途中駅で長い停車があり、クアラルンプールには2時間遅れの8:40到着。
バタワース着の列車でもそうでしたが、発車が遅延しても、その遅れを取り戻し定刻に近付けようというような考えはないようです。鉄道に対する考え方が違うんでしょうね。

100226 sentlral KL.jpg

セントラル・クアラルンプール駅は大きなターミナルでした。市内電車の発着の拠点にもなっています。
市内電車を乗り継いで長距離バスステーションへ行き、そこからマラッカへバス移動。
マラッカで数日ボーっとしてから(笑)、また、クアラルンプールに戻りました。シンガポールまでの旅を再開。

本当は、マラッカに行くならクアラルンプールの南にあるタンピンで下車して行ったほうが近いのですが、列車の乗り継ぎなどが上手くいかないので、クアラルンプールから行きました。
また、マラッカからシンガポールへの移動はバスで行ったほうが断然近いのですが、わざわざ遠回りしてクアラルンプールに戻ったのは、マレー鉄道を全線乗りたかったから・・・・・・まあ、アホですねw。

セントラル・クアラルンプール駅(市内電車だとクアラルンプール・セントラル駅になっていた、なぜ?・・・英語と現地語表記の違いかな)の荷物預かり所はレベル2にあると表示があったので、レベル2にあったインフォ・カウンターのお姉さんに聞いてみた(オッサンだったら聞かなかったかもw)。教えられたとおり、すぐ近くにあったので、そこに預けました。料金は3リンギット(90円)。
後でコインロッカーを見たら半額だったww。

待ち時間を利用して、ちょっとだけクアラルンプールを見て回りました。

駅に戻り列車を待つ間、ガイドブックではよく分からなかったイミグレのことをKTMの職員に聞いてみました。そうしたら、全て列車内で済むから安心しりと言う。本当かしら?(本当は違っていました。そのことは後ほどに。)

クアラルンプールを定刻の22:30に出発。時刻とおりなのでビックリしたw。
100226 KTM south in.jpg車内はすでにベッドメイク済みで、乗客はそのままベッドに上がることに。
乗客は地元の人が多かったようです。タイと違って、マレーシア人と外国人の見分けが難しいのですが、外国人は2割程度だったかな。

100226 KTM south bed.jpg

私の席(寝台)の近くはインド系の家族が乗っていました。にぎやかです。
末娘(高校生ぐらい)が私に英語で話しかけていましたが、流暢過ぎて分からなかったw。私の英語も稚拙すぎたのか、話は長続きませんでした。(泣)
華人系の人たちは、乗るとすぐに寝てた。
この列車でも下段寝台を取れたので、窓から外を見て楽しんでました。(上段には窓がありません)

翌朝、5時半ごろ、寝台のカーテンの隙間から何かが放り込まれました。それはシンガポールの入出国カード。KTMの乗務員が配って回っていたようです。
で、イミグレはどうだったか? マレーシアの出国審査は車内で、シンガポールの入国審査はウッドランド駅構内で受けました。(このときの仕打ち(笑)については後ほどの別のエントリーで)
入国審査を受けて、1時間後に列車に戻ると、ベッドから座席に戻して・・・いませんでしたw。ベッドのまま。寝るわけでもないのにベッドのままでは居心地が悪いではないか。KTMはやる気がないよなぁ・・・まあ、それはそれで、良いんですけどねww。

シンガポールには、なんと定刻の8:20に到着。ビックリ。
100227 singapore st.jpg


100227 singapore st o.jpg

終点のシンガポール駅(地元ではタンジョン・パガー駅といいます)は小さな駅でした。

チェンマイからシンガポールまでの列車の旅は、無事に完了しました。
長かったけど、面白かったです。各路線ごとに違う空気があり、乗客の雰囲気も違う。

タイ人と遊んだタイ国鉄・北線。
車窓から見た夕陽は忘れられないほど美しかったタイ国鉄・南線。
やる気を見せないところが凄い(?)マレー鉄道。

とにかく、良い列車の旅になりました。
迷惑かけ通しの旅行者だった私。旅先の人たちに感謝、大感謝です。


追記:2011年7月にシンガポール駅はタンジョン・パガーからウッドランズに移転、将来的には廃止になるそうです。(→マレー鉄道 シンガポール駅移転、廃止へ





この記事へのコメント
初めて投稿させていただきます。

列車内(昼、夜問わず)にゴキブリが出没するようなことは、ありませんでしたか?
また、ホテルでの出没談はいかがでしょうか?

東南アジアの鉄道に乗ってみたいと思うのですが
当方、大のゴキブリ嫌いなので
躊躇しております。

ご教示いただければ、幸いです。
Posted by ねこ at 2015年02月03日 00:40
ねこさん、コメントありがとうございます。
私もゴキブリは大嫌いです。気配があるだけで、うろたえてしまうタイプの人間ですので、ご心配、よく分かります。
東南アジアは虫が多いところですが、タイ国鉄、マレー鉄道ともにゴキブリなどは見かけませんでした。運が良かったのかもしれませんが、友人などから遭遇したという話も聞いたことがありませんので、通常は心配ないと思います。
シーツなども清潔でしたし、日本の寝台と変わりないという印象でした。
ただし、この旅(5年前)以降乗車していないので、参考になるかどうか、はなはだ心もとない気がしますけれど、すみません。

ホテルでは、一度だけアフリカのチュニジアでゴキブリが部屋にいたことがありましたが、タイ、マレーシア、シンガポールのホテルでは見かけませんでした。安宿でなければ、心配要らないと思いますよ。

鉄道の旅は、地元の人とか、旅の人とかと交流がしやすいと思います。
楽しい旅が出来ることを祈っております。
気をつけて、行ってきて下さい。


こんな末端のブログを見ていただき、ありがとうございます。
よろしかったら、また、見て頂けると幸いです。
Posted by MOTO at 2015年02月03日 18:20
ご丁寧にコメントしてくださり、ありがとうございました。
「フィリピン、ゴキブリの出ないホテル」で検索してみたところ
「ゴキブリの出るホテル」ばかりで
苦笑してしまったので、見合わせた経緯がありました(笑)

機会があったらぜひ、東南アジアの国にも行ってみたいと思います。
ありがとうございました。
Posted by ねこ at 2015年02月05日 02:24
ねこさん、コメントありがとうございます。
旅に不慣れな私のコメントですので、あてにならないかもしれません。でも、参考になれば幸いです。

東南アジアは旅がしやすいと言われていますが、今は、物騒なご時勢。気をつけてくださいね。
注意さえしていれば、十分に楽しめるところだと思います。
旅は、楽しいですよね。


細々とやっているブログですが、また、見て頂けるば幸いです。
Posted by MOTO at 2015年02月05日 19:20
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