150131 sansaku rogo T.jpg散策しているような日常のなかで、素晴らしいものが見つけられたらうれしい。
そんなことを考えながらブログを書いています。

2010年07月15日

「エネミイ」 新国立劇場

100713 enemi.jpgワールドカップ開催中でも、少しだけウロウロしておりましたw。

で、久しぶりに芝居のことをww。

新国立の演目に新鮮味を感じられなくなっていたので、このお芝居を見に行くか迷っておりました。鵜山仁さんが芸術監督としての最後の公演ということもあり、行くことに。
「人はなぜ戦うのか」がシーズンテーマだった09/10シーズン最後の上演は蓬莱竜太の新作「エネミイ」。
この舞台で、注目すべきはベテラン俳優さん、高橋長英、林隆三、瑳川哲朗、各氏の演技。凄くうまかったです。
この芝居の本が私には合わなかったので、救われましたw。

<ここからネタバレあります、ご注意を!>
ものがたり
主人公・礼司の家庭はしごく平凡。定年間近の父、習い事に熱心な母、婚活にいそしむ姉、そしてフリーターの礼司。
ある夜、そんな家族のもとに父の旧い知り合いだという二人の男が突然やってくる。二人を力一杯もてなす父親。他愛無い昔話に花が咲く宴会。しかし全く帰る気配を見せない二人に次第におかしな空気が流れ始める。家族総出で帰らせようと画策するが、のらりくらりと居続ける男達。
「どうして帰ってくれないんだろう……」
(新国立のHPより)

父親と訪問者である男2人は、学生時代に全共闘で活動していた仲間だったようです。話が進むにつれ、父親は共闘から離脱したもので、男2人は未だに活動を続けていることが分かります。

若い作家があの時代のことをどう理解して、どのような解釈をするのか興味があったのですが、次第に話は31歳でフリーターをやっている息子の社会観に移ってしまった。
父親と男2人の感情に無頓着な母親が“正しい普通人”になっていて、それが作者の常識なんだろうと見て取れた。
男2人に多くを語らせず、父親の生活観も伝わってこない。その代わりに息子の近距離で構成されている生活感と価値観に焦点を当てることで、この家族をモデルにして世代間の相互理解は不可能だという指摘も感じさせられました。
これは、良い悪いではなく、作者の実感なのでしょう。

私はもちろん、この男たちよりもかなり下の世代です。歳はくってますがねw。
それでも安保や三里塚など、反対運動があったことが風化していくのに抵抗感があります。あのような反対運動を肯定しているのではなく、その背景を知っていたほうが良いと思っているからです。
この芝居では、そういうことは重要ではなかったようで、あえて触れなかったような気がします。

見終わったときに、「・・・で??」と言いたくなったのは、私だけなのでしょう。
多分、私の感受性の問題だとは思うのですが、登場人物がステレオタイプ的に見えてしまったのは残念でした。


「エネミイ」
作     蓬莱竜太
演 出   鈴木裕美
出 演
  高橋一生  高橋由美子  梅沢昌代  粕谷吉洋
  高橋長英  林隆三  瑳川哲朗
会 場  新国立劇場 小劇場 (2010年7月1日〜18日)



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