
「あかつき」金星軌道投入に成功 JAXA、来年4月から本格観測
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9日、探査機「あかつき」の金星軌道投入に成功したと発表した。すでに観測装置の試験運用を始めており、来年4月に本格観測に入る。日本として初の惑星探査がいよいよ始まる。
あかつきは2010年に金星軌道への投入を試みたが、主エンジンの故障で失敗した。7日に別の小型エンジン4基を噴射した結果、予定の楕円軌道に入ったことがデータなどから確認できた。
あかつきは設計寿命の4年半を超えて太陽の周囲を飛んでいたが、見事に復活を果たした。さまざまなトラブルを乗り越えて小惑星のちりを地球に持ち帰った探査機はやぶさに迫る快挙だ。
(2015年12月9日 共同)
7日に再投入され、その後にデータで成功したことを確認したとのことです。確認に2日かかると言うことは、やっぱり、金星は遠いいですね。
金星周回軌道の模式図

「あかつき」は、金星周回周期約13日14時間、金星に最も近いところ(近金点)では高度約400km、金星から最も遠いところ(遠金点)では高度約44万kmの楕円軌道を、金星の自転と同じ方向に周回している
軌道制御運用を行って徐々に金星を9日間程度で周回する楕円軌道へと移行する予定
以下、姿勢制御用エンジン噴射後に「あかつき」が撮影した金星画像(JAXAから)
1μmカメラ(IR1) 12月7日13:50ごろ撮影(日本時間) 金星高度約6万8千km

中間赤外カメラ(LIR) 12月7日14:19ごろ撮影(日本時間) 金星高度約7万2千km

紫外線イメージャ(UVI)12月7日14:19ごろ撮影(日本時間) 金星高度約7万2千km

説明会の様子をネットで見ていたのですが、軌道計算を2年以上かけてやっていたということとか、初めて送られてきた画像を見て歓声をあげたとか、世界一の観測結果を得られるとか、色々と語っておられた。
今後、2μmカメラ、雷・大気光カメラ、超高安定発振器の機能確認を行い、既に機能確認済みの観測機器(1μmカメラ、中間赤外カメラ、紫外イメージャ)と合わせて約3か月間の初期観測を行うとのこと。
来年(2016年)4月ごろから定常観測に移行。2年間の観測を行うとのことです。
どのような成果を出すのか、楽しみですね。
一応、以前に書いたものがありますので、リンクを貼っておきます。
<前に書いた関連エントリー>
2010年12月06日 金星探査機「あかつき」 周回軌道へ
2011年07月01日 金星探査機「あかつき」 周回軌道への再投入を計画

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