150131 sansaku rogo T.jpg散策しているような日常のなかで、素晴らしいものが見つけられたらうれしい。
そんなことを考えながらブログを書いています。

2007年12月28日

劇団、本谷有希子 「偏路」


071223 henro.jpg劇団、本谷有希子が紀伊國屋ホールで公演。なぜか「すごいな〜」と思ってしまいましたw。
本谷さんも、すっかり文化人になっていますしね。
前売チケットも完売だったそうです。
23日の楽日に観てきました。

タイトルの文字が“遍”ではなく“偏”路になっています。たしかに内容も本谷さんらしく偏っていました。(笑)

馬渕英俚可さんのブログに「本谷の本はシェイクスピアより難解だ」と書いてあるのを見て、大笑いしてしまいました。
本谷さんの舞台は、素直に観ていると慌ててしまうのは真実。馬渕さんも上手いこと言いますね。(そういえばお芝居は四国が舞台だけど、馬渕さんは四国の出身ですね)

しかし、以前と比べると大人になってマルくなったなぁという印象を受けました。本谷さんらしく強烈な“自意識”を見せてくれますが、その“自意識”が尖って暴走していくような展開ではありませんでした。
落ち着いてきた『劇団、本谷有希子』、これからこの劇団が変化していく予兆なのでしょうか。
私は物足りなさを少し感じましたが・・・(?) 人も劇団も成長していくのでしょうね。

良いお芝居でした。

ところで、本谷さんのお父様も四国遍路経験者らしい。前に本谷さんが『遍路姿になりたいから四国遍路を始めた』父親のことを変な人だと思ったと言っていたように記憶しています。
今回は、そのお父様がモデルなのでしょうか?(笑)


劇団、本谷有希子 第13回公演
「偏路」
作・演出  本谷有希子
出  演
  木多宗生 ・・・・・・ 近藤芳正
  木多若月 ・・・・・・ 馬渕英俚可
  紺野和江 ・・・・・・ 池谷のぶえ
  紺野ノリユキ ・・・・・・ 加藤啓
  紺野知未 ・・・・・・ 江口のりこ
  依子・カーン  ・・・・・・ 吉本菜穂子
会  場  紀伊國屋ホール (2007年12月14日〜23 日)



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2007年12月26日

シベリア少女鉄道「俺たちに他意はない」


071223 shibesho oretachini.jpg今回は、前回の“30分の前振りと1時間30分の暴走と落ち”から“1時間30分の前振りと30分の落ち”のいつものパターンにもどりました。(笑)

“30分の落ち”で、目と耳と頭をフル回転しながら笑っている自分を観劇後になっても思い出して面白がっている私。
楽しいかった。


シベリア少女鉄道vol.18
「俺たちに他意はない」
作・演出   土屋亮一
出  演
  前畑陽平 篠塚茜 加藤雅人 吉原朱美
  横溝茂雄 豊田浩文 菊池敦美
会  場   赤坂RED/THEATER (2007年12月15日〜24日)


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2007年11月29日

トム・プロジェクト「僕と彼と娘のいる場所」


071126 boku to kare to musume.jpg鄭義信さんの新作です。
喜劇だと思っていたのですが、見ているうちにそうでもないことが分かって少し驚きました。

トム・プロジェクト・鄭義信コンビだと、「カラフト伯父さん」を思い出します。
あのお芝居も男2人、女1人の3人芝居でした。
表面上は明るく見えても、その内側は重い荷物を背負っているところも似ています。

面白いお芝居でした。
ただ、この主題(ネタバレになるの後述)で新作と言うのが気になりましたが。


トム・プロジェクト プロデュース公演
「僕と彼と娘のいる場所」
作・演出   鄭義信
出  演
  夏海 ・・・・・・・ 須藤理彩
  悟 ・・・・・・・・・ 和田聰宏
  誠二 ・・・・・・・ 石丸謙二郎
会  場   紀伊國屋ホール(2007年11月21日〜29日)
 千葉 袖ヶ浦市民会館 (12月2日)
 栃木 栃木県総合文化センター (12月5日)
 岡山 津山文化センター (12月11日)
 愛媛 松山市民会館 (12月12日)
 大分 iichiko総合文化センター (12月14日)
 愛知 田原市田原文化会館 (12月16日)
 三重 松阪市嬉野ふるさと会館 (12月18日)


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2007年11月15日

「異人の唄−アンティゴネ−」新国立劇場


071114 ijin no uta.jpg新国立劇場企画のギリシャ悲劇を題材にした“三つの悲劇”シリーズ(三部作)も第3作目、締めくくりの作品です。
初日に行ってきました。

第1作の「アルゴス坂の白い家−クリュタイメストラ−」は、それなりに面白かった。
第2作の「たとえば野に咲く花のように−アンドロマケ−」は、私にはなにをやりたかったのかサッパリ分からず、微妙なお芝居でした。
そして、今回の「異人の唄−アンティゴネ−」は、ハッキリと私には合わないお芝居だった。

唯一、素晴らしかったのは女優さん2人の歌。これは良かった。
残念なのは、このお芝居全体と歌うシーンが異質になってしまっていること。
台詞、音、舞踏がバラバラになっていて、動き、効果など演出意図も理解できず、私はただ漫然と見るしかなかった。話の筋も冗長。
後半に“ここがギリシャ悲劇ということですね”という場が少しだけあって、ここだけは見入りましたw。

どうにも気持ちの悪い、面白くない、という感想をもってしまったのですが、これは私が浅学で感受性に問題があるからかもしれません・・・多分。

今シーズンになってから新国立の演劇が肌に合わなくなってきたようです。
暫し、初台には足が遠のきそう・・・。(泣)


新国立劇場開場10周年記念
フェスティバル公演
三つの悲劇―ギリシャからVol.3
「異人の唄−アンティゴネ−」
作     土田世紀
脚色・演出 鐘下辰男
出  演
  淀江アン ・・・・・・ 土居裕子
  淀江メイ ・・・・・・ 純名りさ
  水上正信 ・・・・・・ 木場勝己
  水上辰 ・・・・・・・ 小林十市
  淀江宍道 ・・・・・・ すまけい
  コロス ・・・ 石本興司 山崎秀樹 平松ゆたか 若松力 阿倍健太郎
          酒井和哉 野口俊丞 前田一世
  白い女 ・・・・・・・ (不明・來夢さん?)
  声の出演 ・・・・・・ 來夢
会  場  新国立劇場 中劇場 (2007年11月14日〜12月2日)



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2007年10月19日

「たとえば野に咲く花のように」新国立劇場


071017 tatoeba nonisaku.jpg新国立劇場企画のギリシャ悲劇を題材にした“三つの悲劇”シリーズ(三部作)。
「アルゴス坂の白い家−クリュタイメストラ−」に続いての第2作目です。
初日に行ってきました。

素人目の妄言ですが、ちょっとネガティブなことを言わせていただきます。
第1作の「アルゴス坂の白い家」はそれなりに面白かったのですが、今回はハッキリ言って面白くなかった。というか、なにをやりたかったのか? どこがギリシャ悲劇的で、副題の『クリュタイメストラ』と関係しているのか? 私にはサッパリ分かりませんでした。
伝わってくるものも感じず、緩慢な展開にも馴染めず・・・久しぶりにたっぷりとガッカリしてしまいましたw。

あの本で芝居をやらされている役者さんが気の毒なような・・・大変ですね。

「アルゴス坂の白い家」のときも思ったのですが、どうも私には合わない作風。芸術監督の鵜山仁さんが意図的にこういう作品を狙っていたとすれば、この先が心配です。

ただ、会場はそれなりの反応がありましたので、私の感覚がおかしいのかもしれません。


新国立劇場開場10周年記念
フェスティバル公演
三つの悲劇―ギリシャからVol.2
「たとえば野に咲く花のように−アンドロマケ−」
作    鄭義信
演 出  鈴木裕美
出 演
  安田満喜 ・・・・・・ 七瀬なつみ
  四宮あかね ・・・・・ 田畑智子
  珠代 ・・・・・・・・・・ 梅沢昌代
  鈴子 ・・・・・・・・・・ 三鴨絵里子
  安部康雄 ・・・・・・ 永島敏行
  竹内直也 ・・・・・・ 山内圭哉
  安田淳雨 ・・・・・・ 大沢健
  菅原太一 ・・・・・・ 大石継太
  李英鉄 ・・・・・・・・ 池上リョヲマ
  伊東諭吉 ・・・・・・ 佐渡稔
会 場  新国立劇場 中劇場 (2007年10月17日〜11月4日)


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