150131 sansaku rogo T.jpg散策しているような日常のなかで、素晴らしいものが見つけられたらうれしい。
そんなことを考えながらブログを書いています。

2007年12月27日

新日本フィル2007『第九』特別演奏会


071224 NJP dai9.jpg月曜日(24日・クリスマスイブ)のことですが、年末恒例、『第九』を聴きに行きました。
去年と同じく新日本フィルの『第九』。

前半は、パイプオルガンの独奏。2曲で約15分だったけれど、これほどキッチリとしたパイプオルガンの独奏って、初めて聴きました。貴重な体験。

休憩後に、メインの『第九』。
指揮はオーストリア人のハインリヒ・シフさん。チェリストから指揮者に活動の幅を拡げた方です。
オペラのタクトも振っているとのことでしたので、どのような『第九』になるのかと思っていました。
シフさんの音は、厚みを持たせながらも先端的でテンポが良い。こういうのは大好きです。
特に第3楽章は美しかった。キラキラと天使が降りてきました。
そして、第4楽章。毎年のことですが、バリトンが「O Freunde, nicht diese Töne!」(ああ友よ、そんな調べではだめなのだ!)と歌いだすと、なぜか背筋が伸びてしまう(笑)。私は、第九の合唱はバリトンが核だと思っています、勝手ながらw。今回のバリトン、アンドレアス・シュミットさんは良かった。シフさんの意図をよく理解しているのだと思います。
4人のソリストとオケが上手くバランスを取っていました。
残念なのは、合唱が勝ちすぎた印象があったこと。それほど気になるものではありませんが・・・。

アンコールが面白かった。
「クリスマスにちなんで」というようなことを言ってから、4人のソリストが無伴奏で歌ってくれました。曲は『Es ist ein Ros entsprungen』。英語訳だと『Lo, How a Rose E'er Blooming』。日本語では、讃美歌『エサイの根より』というのかな? ドイツ版のクリスマスキャロルみたいなものかしら。
大変、綺麗に歌ってくれました。

アンコールの2曲目は、シフさんのチェロ演奏でした。
急にオケのチェロ奏者から楽器を借りて演奏してくれました。サプライズですね。急遽、ビオラパートの方々が後にさがってスペースを作ってましたから。
オケのメンバーも面白がっていたw。
チェロのナイーブな音を聞けて得した気分です。

私にとって今年のコンサートは、この『第九』が最後。
来年も癒されたり、感動したりしたいなぁ。


新日本フィルハーモニー交響楽団
2007年『第九』特別演奏会
 ゲーゼ : 「ちからの主をほめたたえよ」による祝典前奏曲
 クロムプ : コラール変奏曲「きよしこの夜」
   ・・・・・・・・・・・・・・・・
 ベートーヴェン : 交響曲第9番ニ短調「合唱つき」op.125
 <アンコール>
   (賛美歌) : Es ist ein Ros entsprungen
   J.S.バッハ : 無伴奏のチェロ組曲第1番から
指  揮   ハインリヒ・シフ
ソプラノ   中嶋彰子
アルト    カロリン・マズア
テノール   シュテファン・リューガマー
バリトン   アンドレアス・シュミット
オルガン   小林英之
合  唱   栗友会合唱団
会  場   すみだトリフォニーホール (2007年12月24日)



2007年12月23日

村治佳織クリスマスコンサート


071221 muraji christmas cncert.jpg前半はギター・ソロで、
後半はギター&チェロのデュオという構成でした。

ギター&チェロのデュオは何度か聴いたことがありますが、今回が一番シックリとして良かったと思います。チェロ奏者・古川さんのテクニックの賜物でしょう。
シューベルト『アルペジオーネ・ソナタ』は、ギターとチェロの組み合わせが面白い色合いになっていて凄く面白かった。こういう演奏はなかなか聴けないと思います。
そして、ジナタリ『チェロとギターのためのソナタ』は双方が語りかけてくるような曲調が素直に入ってきて、心地よかった。

アンコールは3曲も(得した気分です)、最後にはクリスマスらしく『ホワイト・クリスマス』を演奏してくれました。

大満足の演奏会、楽しい時間を過ごせました。

村治さんは、ここのところTV出演も多いですね。美人さんですから、ビジュアル的にも人気が高いです。
終演後、パンフにサインを頂いたのですが(画像)、シッカリと目を合わせてくれて笑顔で「ありがとう」と言われたときには嬉しくてデレデレになってしまった。(笑)


村治佳織クリスマスコンサート
 ディアンス : サウダージ第3番
 モンポウ : コンポステラ組曲より
 渡辺香津美 : アストラル・フレイクス
 中村八大/渡辺香津美編 : 上を向いて歩こう
 賛美歌(作者不詳)/佐藤弘和編 : アメージング・グレイス
 アーレン/武満徹編 : オーバー・ザ・レインボー
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 シューベルト : アルペジオーネ・ソナタ イ短調D.821<ギター&チェロ>
 ジナタリ : チェロとギターのためのソナタ<ギター&チェロ>
 <アンコール>
   フォーレ : 夢のあとに<ギター&チェロ>
   マイヤーズ : カヴァティーナ<ギター&チェロ>
   バーリン : ホワイト・クリスマス

ギター   村治佳織
チェロ   古川展生
会 場   紀尾井ホール (2007年12月21日)
  12月15日 富士市文化会館
  12月20日 紀尾井ホール(21日とは別プログラム)




2007年12月22日

松田理奈 リサイタル


071220 matsuda rina.jpg松田理奈さんは現在ドイツに留学中。一時帰国されてのリサイタルですね。
今年4月の『デビューアルバム記念コンサート』@トッパンホールが凄く良かったので、今回も聴きに行くことにしました。

松田さんは上手いですね。(当り前ですけど)
サラサーテのカルメン幻想曲は太い芯みたいなものを感じる演奏で、聞き惚れましたw。

これからの活躍を期待したい演奏家さんです。


松田理奈 & 松本和将 デュオ・リサイタル

 ドヴォルザーク : 「ロマンティックな小品」より第1曲Op.75 B.150 1
 パラディス/ドゥシュキオン : シチリアーノ
 シューベルト : 即興曲Op.90-2 Op.90-4 <ピアノソロ>
 ブラームス : ヴァイオリン・ソナタ第3番二短調OP.108
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 グリーク : 「抒情小曲集」より<ピアノソロ>
 サラサーテ : カルメン幻想曲
 <アンコール>
  カッチーニ : アヴェマリア
  マスネ : タイスの瞑想曲

ヴァイオリン   松田理奈
ピアノ       松本和将
会 場   トッパンホール (2007年12月20日)


続きを読む

2007年11月12日

仲道郁代 ピアノ・リサイタル


071111 nakamichi 20th annyversary.jpgデビュー20周年を記念したリサイタル。
去年から全国各地で行われ、サントリーホールで締めくくられました。
チケットは完売だったそうです。

仲道さんは精密な演奏をされます。
今回の演目も難曲が並んでいますが、実に見事に弾いておられました。凄い凄い。

ベートーヴェン「ワルトシュタイン」を久しぶりに聴きました。こんなに面白い曲だとは思っていなかったw。
休憩後のショパンを聴いて「ショパンは良いなぁ」と思わず言葉が出てしまいました。気持ちの良い曲です。

アンコールで演奏されたショパン「レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ」、私の大好きな曲です。うっとりしてしまいました。
アンコール2曲目は「別れの曲」。演奏会最後の曲らしくていいなぁ、と思ったら、「愛のあいさつ」も。
エルガーの「愛のあいさつ」は、奥村愛さんのリサイタルでもアンコールで聴きました。アンコール曲の定番なのかしら?(笑)

日本人ピアニストでサントリーホールを満席にする方は、そう多くないと思います。これからも活躍を期待したいですね。


私は帰りの電車の中で熱に浮かされているような感じでした。
・・・で、帰宅してから体温を測ったら・・・ガ〜〜ン!!
風邪をひいてしまった。前日に行った、新潟vsFC東京@大白鳥がいけなかったようです。(寒かったので・・・泣)
今もフラフラですが、明日には復帰する予定。(笑)


仲道郁代 ピアノ・リサイタル
〜デビュー20周年記念第2弾〜
ベートーヴェン  ピアノソナタ第21番ハ長調op.53「ワルトシュタイン」
ラフマニノフ   コレリルの主題による変奏曲op.42
バラキレフ    イスメラ −東洋風幻想曲−
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ショパン     ノクターン 第13番、第14番 op.48
シューマン    ピアノソナタ第3番ヘ短調 op.14「管弦楽のない協奏曲」
<アンコール>
  ショパン   ノクターン第20番
           「レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ」(遺作)
  ショパン   エチュード「別れの曲」
  エルガー   愛のあいさつ
会 場  サントリーホール (2007年11月11日)



2007年11月09日

パリ管弦楽団 来日公演


071108 orchestre de paris.jpgチケットを取るのに苦労した? 公演ですw。

馴染深い曲が並ぶプログラム。
なかでも、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は大好きな曲。凄く楽しみにしていました。

指揮はパリ管の音楽監督・クリストフ・エッシェンバッハ。異才といわれているそうです。
たしかに、少し変わっていたw。強弱がハッキリしていて、ディテールがきめ細かでした。ピアニスト出身だからかもしれません。

ヴァイオリンの諏訪内晶子さんは、上手ですね。骨太な演奏は健在でした。
演奏会でこの曲を聴いた中では、最高峰だったと言って良いと思います。

パリ管の演奏は、チョットお茶目なところもありましたが(笑)、とても良い感じでした。
「火の鳥」は、のびやかに演奏されていて、美しかった。

アンコールの前にドカドカと演奏者が舞台に入ってきたので、なにをやるのかな? と思ったら、「ボレロ」でした。
管楽器のリレーのような曲。エッシェンバッハはタクトを振らず(首と肩は動いていましたがw)、演奏者に任せていました。パリ管はフランスの作品が得意ですね。素晴らしい演奏でした。


良い演奏会でした。


パリ管弦楽団
チャイコフスキー   ヴァイオリン協奏曲二長調op.35
 <アンコール>
   バッハ     無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番より アンダンテ
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ラヴェル        ラ・ヴァルス
ストラヴィンスキー  バレエ「火の鳥」組曲(1919年版)
 <アンコール>
   ラヴェル    ボレロ
指  揮   クリストフ・エッシェンバッハ
ヴァイオリン 諏訪内晶子
会  場   サントリーホール (2007年11月8日)